サユーンとシバーム

サユーンはイエメン西部にある町。そのすぐ近くに、世界遺産に選ばれているシバームという有名な名所がある。旅人はそこへ行きたいのだけど、数年前に起きた外国人誘拐事件が原因で行くのが難しい、と聞いていた。行くとしたら飛行機で飛ぶか、もしくはイエメン人に変装してバスで移動していたらしい。だけど、今現在はそれは古い話であり、パーミットは簡単に取れるし、バスも乗れる。

パーミットが簡単に取れた私は、バス会社へ向かった。
「サユーン行きは何時?」
「9時だ。」
「朝?夜?」
「うん、うん。」

朝に出ると思い、当日は6時に起きてバス会社へ向かった。が、閉まってる。バス会社は数軒あるのだけど全部シャッターが下りている。いや、バス会社だけじゃない、すべての店が閉まっている。そう、今はラマダン・・・。

1時間ほど待ったときだった。ひとつのバス会社がオープンした。ちょうど英語を話すおっちゃんがいて、聞いてみた。
「サユーン行きはある?」
「ああ、ある。あと1時間後だ。」
「ほんとー?」
「ああ、本当。4時だ。」
「え?なんで4時・・・。え、10時だよね?」
「そうだ、そうだ。中に入って待て。」
それから中で仮眠を取らせてもらった。途中、目を覚まして一度外に出てみた。10時発のバスなんて見当たらない。もう、なんだよーと思いながら振り返るとその会社のシャッターは閉められていた。なんで?なんで私が出た瞬間閉じるの?
結局バスはなかった。たぶん4時だったんだろう。訳分からない嘘つくなーー!

サユーンはあきらめて、サナアから2,5時間ほどでいけるイッブという町に変更しようと、乗り合いタクシー乗り場へ向かった。人は集まっていたものの、英語を話すおじちゃんが
「パーミットの日付が違うからダメ!!」
「ツーリスト・オフィスの人は少しぐらいずれてもいいって言ってたもん!」
「いや、ダメ」
すごー、むかつく。

一度宿に戻り、こそこそと昼寝した。一度チェックアウトしているからだ。
それから夕方前にバス会社へ再び戻り、チケットを買った。夜便だ。それからは居場所がないので、日没までぷらぷらし、日没後はご飯を食べたりチャーイを飲んだりして時間を潰した。

さて、バスに座り、あと5分もしないうちに出発!というときになってだ。
「バスを降りてくれ。」
「えーーー?」
「このバスは早朝5時に着く。危険なので君は乗せられない。お金はほら、返す。」
「・・・・・。」
ひっどーーーーい!今頃になって!チェックアウトもし、夜便が出るまで外でぷらぷらして待っていたのにーーぃ!
憤慨した私はおじさんを攻めまくった。
「ひどい!何で先に言わなかったの??」
「分かった。他の会社をあたってみようじゃないか。」

それから、おじさんと一緒に他の会社を聞きまわった。だけど、乗せてくれる会社がない。それからその会社より1kmほど離れた新市街の方へと行った。そこはきれいで大きいバス会社があり、(知らなかった・・・)そこではフツーに買わせてくれる。夜便はもうないので、明日の昼便となった。

サユーンとシバームは苦労してわりにはつまらなかった。シバームはただ高い建物ってだけだった。しかも暑い。サナアは涼しいから水なしでもいられるけど、ここはひどい。外に出たくなくなる。気候のせいなのか、ここの半数以上の人は色が黒い。黒人ちょっと手前ぐらいの濃さだ。ちょっと異文化みたいな感じがしておもしろかった。

サユーンからの帰りもいろいろと大変だった。
日没前はわざわざのんびり走り、ちょうど日没後にレストランに到着できるように走る運転手にイライラ・・・。日没後は居場所がなくてツマラナイ・・・。ひとりですねていると、スタッフの男性がやって来て、女部屋を紹介してくれた。女の人は基本的には人前でご飯を食べちゃいけないので部屋に通され、そこで食事をするのだ。行きのときは男の中にひとり混じって食べていたのだけど、居心地はやっぱし悪かった。ここの個室はひとりで孤独という面を除けば快適だ。

帰りの途中には事故に遭遇した。車が逆さまにひっくり返っている!車の部品や服や靴など車内にあったものなどが50mほどの間に散乱している。よっぽど跳ね返りが強かったのだろう。原因はよく分からないけど、道路の真ん中にあった大きな石にぶつかったんだろう。その石は検問所の前にあった・・・。こんな大きい事故を見たのは中国以来だろうか。中国入国後から3日間ほど連続で事故を見た。一度は大きなトラックが真横に横転しているのを見た。イエメンも事故が多いだろう。運転が荒いんだもの。よく猫や犬の死体も見かける。多いときだと1日1匹ぐらいに多い。
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by mayupura | 2006-10-06 20:18 | 中東

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