世界一長い移動と世界一安い宿と。

最近めっきり運が悪い。きっと長い移動の疲れとひとりで動く精神的疲労のせいだろう。
マラウィはいい国だ。それは認めるけど、どうもイライラ続きで終わってしまった。

すでにタイ行きのエアチケットを購入済み、しかも日付の延期ができない。そしてアフリカの目標であるキリマンジャロに登る予定もある。エチオピアから始まり、ジンバブエまで頑張って南下してきたが、再び決められた日付の前までにケニアまで戻らなきゃならない。地図では簡単にルートの線が引っ張れるが、実際その通りにアフリカを移動するのは気が遠くなる行為だ。よくよく考えてみると、アフリカに入ってから約二ヶ月間。半分ぐらい車に乗って移動しているのではないか。最初こそは景色に興奮し、楽しい気分で移動を楽しめたが、今はもうそういう気持ちはすごく減ってしまった。

マラウィはとっても小さい国。だからタンザニアに戻るルートは楽だろうと考えてた。行くのはゾンバという小トレッキングができる小さな町と湖沿いのリゾート地数箇所。モザンビーク国境からゾンバまではスムーズに進んだ。それからモンキーベイ経由でケープマクレアへ。そう、ここまでは順調だった。だが、その翌日からひどい状況が始まった・・・。
ケープマクレアは島の端っこにあり、交通の便が良くない。モンキーベイから砂埃をかぶりながらトラックに1時間ほど揺られるとケープマクレアに到着。行きはタイミングよくトラックがやってきたので良かったが、帰りが問題だった。2時間弱は待った。朝一で向かっていれば問題なかったのかもしれないけど、寝坊したのとレストランで昼食を取ったのが問題だったのかもしれない。ケープマクレアを出れたのは昼だった。モンキーベイからは2回ほどミニバスを乗り継ぎ、マラウィではやや大きい町、サリマを目指した。でもなーぜかこの距離は1日掛かった。地図で見ると直線距離約50km。だけど一日ですよ?一日!サリマとケープマクレアの間には湖がある。船を使えばもちろん早いのだろうけど、車で行くとなるとかなり迂回しなければならない。キツキツのミニバス、もしくはトラックの後ろで揺られながら、悶々とストレスをためていく私。なぜ、なぜに。これらの交通機関は近辺に住むローカルのためのローカルバスっていう感じで、村に着く度に停まる。席はもうねーっていうのに人がいれば必ず乗せる。車はオンボロで、点検に忙しい。エンジンキーもドライバーを使って入れるという素晴らしさだ。村の素朴さといったら私が見てきたアフリカの中では最強の範囲に入るだろうけど、もう感動とかそういう世界に私は属していなかった。きっとアフリカに入って一ヶ月以内の出来事だったら、この文句の代わりに感動と興奮の日記を書いていたに違いない・・・。

サリマの一歩手前の村に着いたのは日が沈む直前の頃だった。さあ、これでサリマに行けると思っていたが、現地人の話によると、
「今はサリマに行く途中の橋が壊れているからいけない。そしてもう夜だから危険だ。」
そんな・・・・インド人みたいな嘘ついてと、私は信じたくなかったので信じなかった。
「私はひたすら待つ!」
その後も話しかけられても冷たくあしらってた。後で考えてみるとひどいことをしたもんだ。橋は本当に壊れていたし、彼らは親切に私のために車を何台か停めて聞いてくれたりもした。
だが、さすがに私も疲れ果て、
「ホテルはどこだ?」
と彼らに聞くと、
「この村にはホテルはない。」
が~~ん!私はこれからどうすればいいのだー。興奮していると、
「レストハウスに泊まればいい。」
「レストランなんて危険で泊まりたくない!」
私の中ではレストハウス=レストランだったのだ。だが、彼らいわくちゃんとした個室だと言うので、とりあえずは見に行くことにした。

「200クワッチャだ。」
・・・・安い、安すぎる。換算すると1.5ドルほどだ。今までも安宿はいくつも泊まり歩いてきたけど、ダブルを二人で割り勘でこれぐらいになったことはあっても、シングルでこんなに安かった宿はない。もちろん部屋は汚いし、シャワー(上から出てくるアレである)もないので、薄汚れた水をくんでもらってそれで身体を清めるしか方法はない。
しかし、安い!
その後、ご飯を食べにレストランへ行ったがこれまた100クワッチャと安い。そして、ここにきて落ち着いて初めて分かったことだが、ここの人たちは真に優しい。ぜんぜん観光地ズレしていないし、(こんなくそ田舎じゃ当たり前だけど。)、聞けば本当に親切に教えてくれる。素朴なのだ。

ない、ない、ない。
最近ないものがとにかく多い。時計は壊れ、時間が分からない。音楽プレーヤーは持っているけど電池がない。タバコがない。洋服が洗えないから服がない。そして極めつけ、テントが壊れた。ケープマクレアでは1日だけテント生活をしたのだけど、翌朝からずっと雨が降り続けた。強風もともなっていてテントの中にいてもテントの冷たい壁が身体に当たって冷たいやら、水は内部に浸入してくるやらで大変だった。そして、強風のせいで骨組みの一部が壊れ、テントのバランスがすこぶる悪い。また、4本の足のうちの1本が地に付かない。それを付ける金具が壊れたまんまなのだ。テント生活は大好きだけど、こんなことが続くとフツーの部屋が恋しくなってしょうがない。

雨が多い。しかも、移動中はかんかんに晴れているのに、誰のいじめなのか分からないけど、現地に着くと雨が降り続くという最悪な状況が続いた。
ああ、神よ、早く私に幸運をくださいなー。
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by mayupura | 2006-11-29 21:52 | アフリカ

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